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DMI (Directional Movement Index) / ADX (Average Directional Movement Index)

DMI、ADXは相場の方向性とその強さ、変動量を示す指標です。


通常これらの指標は「DMI」、「ADX」と個別のインジケーターとして用意されているか、1セットにまとめた上で「DMI」または「ADX」とされる場合があります。


MT4の場合は1セットにされた上で「ADX」として導入されていますので、以下ADXと表記します。






ADXは「+DI」、「-DI」、「ADX」の3つで構成されています。画面上の赤いラインが「+DI」、青いラインが「-DI」、緑のラインが「ADX」です。


・±DI (Directional Indicator)

±DIは「Directional Indicator」といい、相場の一方向(上または下)へ向かう強さを示しています。
この±DIを作成する為にはDMとTRを使用します。


+DM = 当日の高値 - 前日の高値 (高値の更新が無ければ値は0)
-DM = 前日の安値 - 当日の安値 (安値の更新が無ければ値は0)


±DMは前日の高値・安値の更新幅を求めたものです。「±DI」ではなく「±DM」なので注意して下さい。




次にTRです。TRは下のA ~ Cの中から値が最も大きいものを選択します。

A:当日の高値-当日の安値
B:当日の高値-前日の終値
C:前日の終値-当日の安値

TRは「True lengh」の略で真の値幅と言われており、前日の終値との間に発生する「窓」の値も加味した上で「変動幅」としています。




先程求めた「±DM」、「TR」を用いて「±DI」を計算します。

         
+DMn = n日間の+DMの合計
-DMn = n日間の-DMの合計
  TRn = n日間のTRの合計

±DIの取る値の大きさから一方向へ向かう力の強弱が判断できます。




・DX (Directional Movement Index)



DXは実質的な更新幅の割合に絶対値をつける事によって方向性(±)を消し、純粋に大きさ(量)だけを示しています。これにより相場のトレンドの強弱が確認出来ます。





・ADX (Average Directional Movement Index)

ADX = DXの n日RMA(修正移動平均)

ADXはDXの n日RMAです。RMAはEMAのαを α = 1/ n として計算したものです。
取扱い業者やオリジナルのインジケータ等によっては、RMAではなく単にSMAを用いていたり、EMAを使用していたりします。平均化している為、DXより反応速度は落ちますが安定性は向上しています。

こうして作成された±DI、ADXを用いて相場を分析します。





・DMI / ADXでのトレード

指標の使い方としては±DIで相場の方向性・強弱、ADXでトレンドの有無・強さを判断します。


判断材料は多岐に渡りますが、基本的なルールは以下の通りです。

・ +DIが-DIを下から上に突き抜けたら買い。
・ -DIが+DIを下から上に突き抜けたら売り。

・ ADXが-DIを下から上に突き抜けたら買い。
・ ADXが-DIを下から上に突き抜けたら売り。

・ADXと+DIが-DIより上に位置している状態で、ADXが上昇した時に買い。
・ADXと-DIが+DIより上に位置している状態で、ADXが上昇した時に売り。





上の図では丸で囲った部分の-DIが+DIを下から上に突き上げていますので売りのサインです。このサインでのトレードは上手く行きそうですが、その前後での±DIのクロスを見るとダマシが発生していたり+DIと-DIが混線している部分もあります。±DI単独でのクロストレードは長い目で見てあまり勝率が良くありません。






例えば、上図のように±DIのどちらか一方がADXと共に上昇し、ADXが25のライン(黄色のライン)を突き抜けた時に売買した方がわかりやすいと思います。 





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